2013.03.25 観客、出演者、会場がひとつになれる新感覚ムービー“デルシネ”が上映!

3日目のシアター3最後のプログラムとして「デルシネ」第1作品目となる『エル・シュリケンvs悪魔の発明』が上映されました。
“観るシネマ”から“出るシネマ”へ。観客がエキストラとして出演し完成する映画、それがデルシネです。
上映に際して作品の監督・脚本を務めた俳優、演出家などマルチに活躍する後藤ひろひとさんと主演を務めたエル・シュリケンさんが登場しました。

後藤さんが「映画の出演経験はあるのですか?」と、エル・シュリケンさんに質問すると「今回が初めてで、見てもらわないと説明が難しいんですが」の返答。
さらに後藤さんが「関西弁なんですか?」と聞くと「僕はメキシコから来たが、たまに祖母の影響で関西弁が出るんだが…」と、しどろもどろなエル・シュリケンさん。後藤さんが「キャラがまだ固まってないですね」とつっこむと会場には笑声がもれていました。

映画出演の感想に質問が及ぶと「普段のプロレスとは違い難しかったが、全力で取り組んだおかげで必殺技が1つ出来た」と話し、苦労した点は「撮影初日に雪が降って凄く寒かった。上半身裸だったので」と撮影秘話も飛び出しました。

ストーリーの展開は、世界征服を目論む悪の組織「みなしね財団」から人類を守るため、政府特殊機関の新人捜査官として配属された「南あかね」演じる桜稲垣早希のパートナーとして覆面レスラーのエル・シュリケンが紹介されるところから始まります。

エキストラ出演シーン以外はあらかじめ撮影・編集されていて、上映当日にエキストラ出演シーンを撮影して、それをはめ込み完成する新感覚の映画になっています。
また、出演者には池乃めだかをはじめ、まちゃまちゃ、笑い飯の西田幸治など個性際立つ顔ぶれがそろっています。
上映当日にエキストラの撮影・編集を行うという構成のため、開始直前に思いがけない機材トラブルに見舞われました。しかしその間に急きょ開催された主演エル・シュリケンさんの写真撮影会には子どもたちが列をなし、若手ピン芸人の飛び入り一発芸の披露などもあり“トラブルも演出なのでは?”と思えるような一幕もありました。
そしていよいよ、この日の昼間に撮影を行ったシーンを編集した映画の上映が始まり、エキストラ出演したシーンが流れると観客の皆さんからは笑い声が上がり、会場で一緒に観覧していた監督、エル・シュリケンさんとの一体感にうまれていました。
「自分が“出る”映画を見る」という、「デルシネ」は大いに盛り上がり、今日ここでしか見ることのできない貴重な上映会となりました。