2013.03.26 『フリッカー』出演のオーレ・サッリ。初来日について「日本に来られたのは監督のおかげ」とパトリック・エクラン監督に感謝。
沖縄コンベンションセンターのシアター1にて、「Laugh部門」出品作品となる、スェーデン映画『フリッカー』が上映され、上映後の舞台あいさつにパトリック・エクラン監督と出演者のオーレ・サッリさんが登壇しました。

『フリッカー』は、バックベルガという小さな町で起きる騒動を描いたコメディで、町の誇りである通信会社が新しいビジネス展開を図ろうとしていた矢先、あるアクシデントから停電が発生。それをきっかけに町中で起こるさまざまなトラブルやハプニングを描いた、ブラックユーモア満載の作品です。

舞台に登場したパトリック監督は「沖縄で上映ができて本当に素晴らしいと思います。また、こんなに大きな映画祭だと知らなかったので、今とても楽しんでいます」とにこやかにあいさつ。また、初来日のオーレさんは「念願の日本に来られたのもパトリックのお陰だし、何かの縁だと思います。本当に嬉しい」と感激したように話し、大きな拍手を送られていました。

長編映画を撮ったきっかけについてパトリック監督は、「最初の短編3作品がかなりの評価を受けたので、長編を作るのに十分なアイディアを温めていました。この映画は私の初長編作品ですが、そういった意味では私にとっては自然な流れでした」と話しました。また、“ラフ&ピース”という映画祭のテーマについて「好きにならない方がおかしいというくらい大好きです。このようなテーマの映画祭が世界でもっと増えればいいと思います」と、熱っぽく語りました。

さまざまなキャラクターを持つ登場人物について、「脚本を書き始めた時には、60ものキャラクターができてしまい、それをカットしてひとつの会社の中に納めたんです」と、脚本作りの苦労をポツリ。この作品の魅力を聞かれたオーレさんは「1時間半という短い時間にさまざまなハプニングが起こり、そこに登場するたくさんのキャラクターたちを追っていきたくなる、そういった魅力がある作品だと思います」と話しました。

映画のメッセージについて尋ねられたパトリック監督は「科学やテクノロジーに頼り過ぎないでください。バナナでも食べながらリラックスして観てほしいですね」とにっこり。現在『シンドロメダ』というちょっと変わったSF短編映画を撮っているというパトリック監督。長編作品の脚本も書いているそうで、アイディアが途切れることがないようです。また、今後の予定を尋ねられたオーレさんは「テレビ番組の予定がありますし、劇の脚本も書いていますし、休暇も取りたいしサッカーもやりたい。何よりこの後ビールを飲みたいですね」と茶目っ気たぷりのコメントに続けて、「この作品のアジアでのオープニングをこの映画祭で迎えられたことを、本当に光栄に思います」と話し、観客から温かい拍手を送られていました。

最後にメッセージを求められパトリック監督が「今日は来て頂いて本当にありがとうございます。またここに帰って来たいです」と晴れ晴れとした表情であいさつし、観客からの大きな拍手の中、2人そろって会場を後にしました。