2013.03.27 大きく変わった沖縄、変わらない沖縄。バッファロー吾郎の思い出の場所は……
桜坂劇場ホールCにて、【ウチナー映画~ロケ地巡りの旅~】と銘打った上映作品として、沖縄がロケ地となっている北野武監督作品「3-4x10月」が上映されました。

トークショーには、バッファロー吾郎が登壇。地元沖縄の映画情報を発信するNPO法人シネマラボ突貫小僧のお二人による司会進行で進められました。

「3-4x10月」は北野武監督作品第二弾。この映画から企画・脚本・監督と全てをこなしているので、北野映画の原点といってもイイかもしれません。
ふとしたことから起こる草野球チームと暴力団の抗争を描いた作品。バッファロー吾郎の二人は劇場で見たけど、断片的にしか覚えていないといっていましたが、映画を見終わった竹若が「演出がスゴイ! ギャグかと思うと暴力的なシーンになったり、商業映画としては画期的ですよね」といえば、Aも「まさに原点。いまの北野映画のすべてが込められていますね。イヤァ、オモシロイ!」と二人とも大絶賛。

映画の感想はほどほどに、本題である“沖縄ロケ地巡り”の話へ。この映画では、全編沖縄ロケではないものの、沖縄のシーンもかなりの時間が使われていました。沖縄が登場するシーンは主人公が銃の買い付けに来るシーン。そのためにロケ地はビーチ以外は歓楽街か米軍基地周辺。突貫小僧の方たちが現在のその場所に行って写真を撮り、現在との相違を楽しみました。

この映画が上映されたのは1990年。20年以上前の映画なのですが、変わったところと変化のないところとハッキリ分かれています。大きく変化していなかったのは、ビーチのシーンで使われた南部の百名ビーチ、ベース付近のシーンで使われた中部の昆布や天願あたりは、いまでもしっかり面影が残っていました。竹若も「何もないのが印象的なシーンでしたけど、ほとんど変わっていませんねぇ」と感心。

銃の買い付けなどを行った中部の金武町はいまとはまるで違う街に。当時はまだまだ危険な匂いのする街でしたが、いまではキレイな街に変わっています。那覇空港のシーンも、いまは国際ターミナルを担っている旧ターミナルで撮影されていました。また、組の事務所があるシーンに使われた松山がでてくると、Aは「タクシーに“薬屋のある街に連れて行って”といったら松山の歓楽街に連れて行かれたんですよ(怒)」と苦い思い出を告白。

最後にひと言と振られたAが、「出てこなかったですけど、ホテルの近くの山羊料理が美味しい店に行ったら、聞いてもいないのに『ウチは“3-4x10月”のロケに使われた』って言われたんです」といい、次回の突貫小僧の方が「どこですか? 次回行ってみます」と聞いたものの、「店の名前、思い出せんねん」と、肝心なところを覚えていないというオチがついてイベントは終了となりました。