言葉が文化を育てた。言葉には単語がもつ意味だけではなく、深いメッセージが潜んでいる。日常会話の中に沖縄人の生き方が伝えられているのだ。
年々、その沖縄語を使う人は少なくなっているのが現実だ。私自身、自然に使っている沖縄言葉を「すごい」と評価されることに戸惑いを感じる。
本編は沖縄に根差し、沖縄語をあやつる5人の人物へのインタビューから構成されるドキュメンタリー作品。インタビューからは沖縄の文化そのものを読みとれるはずだ。(照屋林賢)
出演者は皆、沖縄語で自分を語る。
名嘉睦稔(木版画家)の独特な語り口は哲学っぽさと宇宙の広がりを感じさせる。
琉球の歴史を熟知した高良倉吉(歴史学者)の言葉に共感しないものはいない。
第二次世界大戦を経験した野国昌春(北谷町長)の言葉は重さを感じさせる。
沖縄語の歌詞のみを歌うりんけんバンドを作った照屋林賢(作曲家)は今も沖縄語だけのステージを展開している。
上原知子(琉球民謡歌手)、6歳からプロとしてステージで琉球民謡を歌っている。
照屋林賢(ミュージシャン)、名嘉睦稔(木版画家)、高良倉吉(琉球大学教授)
野国昌春(北谷町長)、上原知子(民謡歌手)