あらすじ
クラスで浮いている孤独な高校生・宮下夕紀は、水族館のクラゲの水槽の前で同級生の篠原叶子に声をかけられ、そこで戸惑いながらも唇を重ねたことを機に、次第にお互い心魅かれ合うようになっていく。
しかし、まもなくして叶子に彼氏ができて……。
『自縄自縛の私』に続いて新潮社主催の「女による女の為のR-18文学賞」作品の映画化シリーズ第2弾。
雛倉さりえが16歳で記した同名小説を原作に、まるでジェリー・フィッシュ=クラゲのように艶めかしく、しかし刺さると痛い毒を持つ思春期少女たちの繊細かつ残酷、そして優しい愛と嫉妬の日々を、金子修介監督が透明感あふれるタッチで描いていく。
出演は、共にこれが本格映画初主演となる大谷澪と花井瑠美。
作品詳細
どのようなジャンルの作品の中でも少女にこだわり、その瑞々しい感性を映画的に機能させてきた金子修介監督作品の集大成ともいえる、甘く危険な思春期ファンタスティック・ワールド。
まるで永遠のように繰り返されていくキスをはじめとして展開されていく、蒼きエロティシズムかつフェティシズムに満ちたシーンの数々に体当たりで挑みながら、初々しくもはかない存在感を美しく醸し出していく主演二人の熱演も、見事に金子監督の期待に応えている。
また劇中、ウィリアム・ワイラー監督の名作『噂の二人』を引用させながら、同性愛に対する世間の偏見などをさりげなく描出しているあたりも、金子作品ならではの反骨精神の顕れといえよう。
原作 雛倉さりえ『ジェリー・フィッシュ』(新潮社より刊行予定)
キャスト
大谷澪、花井瑠美、川田広樹(ガレッジセール)、川村亮介、奥菜恵、秋本奈緒美、竹中直人
監督・作品データ
- 監督
- 金子修介
- 製作国
- 日本
- 製作(公開)年
- 2013
- コピーライト
- 2013「ジェリー・フィッシュ」製作委員会