シアター2にて、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア 2013」とのコラボレーション第一弾作品『死神失格』が上映されました。
米国アカデミー賞公認のショートショートフィルムフェスティバル&アジアが15周年、沖縄国際映画祭が5周年を迎えた2013年。互いに節目となるセレモニーイヤーであることを記念してコラボレーションが実現。iTunesでのショートフィルム売り上げ第1位を記録した、木下優樹菜さん主演の短編映画『ゆっきーな』を手掛けた渡邊世紀監督を迎え、ダークファンタジーコメディ『死神失格』が完成しました。
作品上映後には舞台あいさつが開かれ渡邊世紀監督、出演した中越典子さん、ザ・プラン9のなだぎ武が登壇しました。なだぎは作品の中で演じた死神のコスチュームで登場してきました。
この日、初めて会場で作品を観たというなだぎは「20分という短い時間で起承転結をつける作業は(渡邊監督は)大変だったんじゃないかなと楽しみにしていました」とあいさつ。実はこの映画の直前に中越さんが転んでしまったようで、その様子を目撃したなだぎは「(作品を)観るのをドキドキして楽しもうとしたのですが、中越さんが結構派手に転んで、まさか女優の本気でこけてるところを見られるとは思ってもいなかったので、この時点で沖縄に来たよかったなと思いました」と中越さんに降りかかったアクシデントを暴露。
中越さんが「撮影も短かったんですけど凝縮されていて本当に楽しかったです。今日はみなさんに観ていただくのでドキドキしました。みなさんがどう受け止めてくださったのかなと不安な気持ちもありますけど…」とあいさつすると、なだぎが「不安とこけた恥ずかしさでいっぱいです」と水を差すと、中越さんは「言わなかったらわからなかったかもしれなかったのに!」と抗議するも、「久しぶりにあんなに派手にこけました。ベタッ!って」と恥ずかしそうに話していました。渡邊監督も「絶対ネタにされると思った」と話していました。
初日のレッドカーペットをなだぎと一緒に歩いた渡邊監督は「想像以上の人の熱気と長いレッドカーペットに興奮しました。そして今日はどんな風にお客さんに受け止めてもらえるのかなと不安でしたが、なだぎさんが今日観るのがはじめてということにビビりました」とコメント。さらに「“Laugh&Peace”の沖縄国際映画祭とアジア最大級のショートショートフィルムフェスティバル&アジア、両方のコラボレーションの監督をさせていただいて、とても光栄なことで胸がいっぱいです」とあいさつしました。
渡邊監督からショートショートフィルムフェスティバル&アジアのプロデューサーの諏訪慶さんと、作品の音楽を担当した浦本和宏さんが壇上に呼びこまれました。諏訪さんは「沖縄国際映画祭という素晴らしい映画祭に参加できて感動しています。初めてのコラボレーション作品ということで大変光栄に思っています」とあいさつし、浦本さんは「作曲もする渡邊監督のこだわりが厳しくて、何度もダメ出しされ難しかったのですが、撮影現場で見た中越さんとなだぎさんの演技が素晴らしかったので、うまく作らないといけないというプレッシャーのなかで作りました」と、難航した制作現場のエピソードを話しました。
役どころについて聞かれたなだぎは「人間じゃないキャラクターを演じるのはコントでもやったことがなかったので、2つ返事で引き受けました。怖いイメージのキャラクターじゃなく、どんくさくて弱弱しい死神を演じてほしいという監督のこだわりを色々いわれたのですが、それ以上にこだわって時間をかけたシーンがあったのにカットされていたんですよ。どういうことですか監督!」と抗議していました。
中越さんも作品のシチュエーションについて「基本変じゃないですか。それをすごい本気でやっている状況が本当に楽しかった」と、撮影現場の楽しさを語っていました。舞台裏でのアクシデントはありましたが、舞台上のやりとりからチームワークの良さが伝わる舞台あいさつとなりました。