シアター2にて、地域発信型プロジェクト・地域発信型映画として、『沖縄語(うちなーぐち)』が上映されました。
『沖縄語』は全編“うちなーぐち”。出演するのは沖縄に根差し、沖縄語をあやつる5人の人物、照屋林賢さん(ミュージシャン)、名嘉睦稔さん(木版画家)、高良倉吉さん(琉球大学教授)、野国昌春さん(北谷町長)へのインタビューに加え、沖縄民謡歌手である上原知子さんが歌う唄から構成されるドキュメンタリー作品です。そのインタビューからは沖縄の文化そのものを読みとれるはずと、照屋林賢さんは語ります。
舞台あいさつには、監督でもある照屋林賢さんが登壇。映画を企画したきっかけは、「世界各地を巡った際に、それぞれの国の良さを肌で感じ、沖縄に戻ったときに自分たちの足もとにこそ宝物があるのではと思い、振り返ったときに“うちなーぐち”が大きな宝物ではないかと感じた」とのことでした。
普段“うちなーぐち”をあまり使わなくなってきているので、インタビューのときも、すぐには流ちょうに話せなかったそうで、「やはり普段から話さないと」と感じたそうです。ちなみに照屋監督は、息子さんとは“うちなーぐち”でしか話さないとのことでした。
また、撮影に際して、“うちなーぐち”を話せる子どもを捜したのですが、結局一人もいなかったそうです。舞台などでセリフとして話せる子はいても、自分のコトバで、自分の意志で話せる子は見つからなかったそうです。「いずれは無くなっていくコトバなのでしょうね。自分が生きているうちは話し続けていきます」と語りながらも、「でも伝えていくとか言うつもりはありません。もっと軽く考えましょう」と続けました。
最後に、照屋監督は、直前に上映された『ジノーン・シチュン』を意識してか、「北谷もヨロシクお願いします!」と締めくくりました。